現在、パディントンはイギリスのロンドンに住んでいますが、彼はもともとペルーからやってきたくまです。ペルーでは幼少期起きた数週間にも渡る大地震によって、孤児になってしまいましたが、その後、こころやさしいルーシーおばさんと出会い、大切に育てられました。
ルーシーおばさんはペルーのリマで老くまホームに住むことを決断し、そして彼女はそのこぐまが先々自立して生きていけるようにする為に、イギリスに送ることに決めました。完璧な英語を話すように教えた後、ルーシーおばさんは、そのこぐまを船の救命ボートにもぐりこませ、ロンドンに渡れるように手配しました。
結果的に、こぐまはロンドンのパディントン駅に到着し、ブラウン夫妻によって“発見”されました。こぐまは何も着ていない状態で遺失物取扱所の近くで小さなスーツケースにちょこんと座っていました。古いブッシュハットを被り、「どうぞこのくまのめんどうをみてやってください。おたのみします。」という札を首からさげて。
ブラウン夫妻は、そのこぐまの首にかかった札に書かれた一文を読んで可愛そうに思い、彼をロンドンの32番地ウィンザーガーデンの自宅に連れて帰って、ジョナサンとジュディという2人の子供と家政婦のバード夫人と一緒に暮らすことにしました。
ブラウン夫妻は、そのこぐまが、“発見”された場所にちなんで、かれにパディントンという名前を付けることを決めました。ですが、のちにペルーではパディントンは彼の叔父にちなんでパストゥソと呼ばれたことがわかりましたが、時すでに遅し、でした。
彼が“発見”されたとき、パディントンは自分が何歳なのかあまりよく分からなかったので、ブラウン夫妻は1歳にすることにしました。そして彼らは、パディントンが1年に2回誕生日を迎えることを決めました。(そう、イギリスのエリザベス女王のように!)ですから、パディントンは6月25日と12月25日と2回誕生日があるのです。
パディントンには親友であるグルーバー氏がいて、彼は家の近くのポートベロ通りで、アンティークショップを経営しています。そしてほとんど毎日、パディントンとグルーバー氏は11時のティータイムでココアとお菓子やパンなどを楽しんでいます。また、なにかしらパディントンがトラブルに巻き込まれた時には、ほとんどの場合、グルーバー氏に助けとアドバイスを求めています。
ブラウン夫妻には、カリー氏というすこし性格の変わったお隣りに住む人がいます。彼はちょっと意地悪な性格をしていて、常にパディントンのおひとよしな性格を利用しようとします
『もっと!パディントン!』
パディントンはペルーの叔父からもらった大切な古いブッシュハットをかぶっていて、どんな時も身に着けています
パディントンが最初にブラウン夫妻と一緒に住むようになったとき、彼らはパディントンに青いダッフルコートをあげました。パディントンはそのフードや、木製のトグルがついたコートをとても気に入ってほとんどいつも着ています。
また、パディントンはときどきウェリントンブーツを履いてお出かけするのがお気に入りです。
そして、彼のトレードマークであるボロボロの茶色の革のスーツケースも常に身の回りに置いています。彼のスーツケースには彼のイニシャルであるP.Bが書いてあります。そしてそのスーツケースには彼のたいせつな書類を入れておく秘密の側面があるそうですよ。
パディントンはマーマレードが大好きなことは有名で、特にマーマレードサンドイッチが大好きです。彼はいつもスーツケースにマーマレードの瓶を入れていて、また普段から“緊急事態に備えて”帽子の下にマーマレードサンドイッチを入れています。
パディントンはお店や市場で買い物をするとき、買い物かごや荷物を手押し車の上に載せて運ぶことがよくあります。
パディントンの最もたいせつな所有物の1つは、彼のすべての冒険について書いてきたスクラップブックです。また、記念品や、ペルーのルーシーおばさんから受け取った定期的なポストカードもたいせつにしています
パディントンはとても礼儀正しいくまです。彼は非常に親切で、善意に満ちていますが、彼のその率直で素直な性格は、しばしば彼をトラブルに巻き込むことがあります。また、まわりの人達がパディントンを不審に思わせたときなどには、彼は彼の有名なルーシーおばさん直伝の“くまにらみ”をするかもしれません!
でも、パディントンにとって幸いなことに、彼がどんな失敗や困難になろうとも、結局は、彼はいつも周りの善意ある人々に助けられ、幸せを取り戻すことができるのです。