「小さい頃、私は話をせずに寝たことがありませんでした。しかし、母がまさか私に作家として生計を立てることになるとは想像してはいなかったでしょう。ですが、実際には、フルタイムでお話を書くためにBBCで働くことをやめました。両親は、私がBBCでの素敵で安全な仕事をあきらめて、作家としての非常に不安定な職業を選択したことに対してとても心配していました。
マイケル・ボンドは、1926年1月13日にイギリスのバークシャー州ニューベリーで生まれました。そして、レディングのプレゼンテーションカレッジで教育を受けました。第二次世界大戦中、マイケル・ボンドはイギリス空軍とミドルセックス連隊の両方で活躍しました。
彼は1945年に執筆を開始し、最初の短編小説をLondon Opinionという雑誌に売りこみました。そしてこの経験は、彼が作家になりたいと決心するのに大変役に立ったそうです。
マイケル・ボンドがBBCのテレビカメラマンとして働いていたとき、彼は最初にパディントンのアイデアを思いつき、それがどのように生まれ出たかを自分の言葉で思い出しています。
「1956年のクリスマスイブに小さなクマのぬいぐるみを買ったんだ。ロンドンの店の棚に売れ残りとして置いてあるのを見て、それをとても気の毒に思った。そして妻のブレンダへのプレゼントとして購入して、家に持ち帰り、パディントン駅の近くに住んでいたので、パディントンと名付けたんだ。そして、クマについての話を書き始めたのですが、出版するというアイデアよりも、自分で楽しむのために、話を書き始めたら、たった10日後にはお話ができあがっていたんだ。お話には、私が小さい頃に読んで好きだったいろいろな“親切なもの”をたくさん詰め込むことができたと思っているよ。」
マイケル・ボンドはこの本を出版エージェントのハービー・ウンナに送ると、彼はそれをとても気に入って、いくつかの出版社に送ると、その中のウィリアム・コリンズ&サンズ(現在のハーパー・コリンズ)での採用がきまりました。出版社は、イラストをイラストレーターのペギー・フォートナムに依頼をし、1958年10月13日に最初の本「A Bear Called Paddington」が出版されました。最初のパディントンの本が発売された後、マイケル・ボンドはそのシリーズの続編を書き続け、1965年までに彼の本はとても好評を博して成功を収めたため、彼はフルタイムの作家になるためにBBCでの仕事を辞めることができました。
最初の出版以来、パディントンの本は世界中で3500万部以上を売り上げ、現在では、ラテン語を含む40以上の異なる言語に翻訳されています。
マイケル・ボンドは、作家としてキャラクターを創り上げるための多彩な才能により、パディントン以外にも、様々な子供向けテレビシリーズで、The Herbs、オルガダポルガと呼ばれるモルモットに関する本、フランスの探偵になったフードガイドインスペクター、や大人向けのムッシューパンプルムースシリーズの小説を書いています。マイケル・ボンドは自伝「ベアーズ・アンド・フォア・ベアーズ」を含む合計150冊もの本を書いています。
1997年、マイケルボンドは児童文学への奉仕でOBEを授与され、その後、2015年には女王の誕生日の栄誉にてCBEが授与されました。
彼は37年間ロンドンに住み続け、その居住地は、すべてが始まったパディントン駅からそう遠くないところでした。そして彼は、2017年6月27日に91歳で亡くなる直前まで執筆を続けました。